みかんができるまで
美味しいみかんが出来る条件
美味しいみかんを作るにはなによりも気候と土壌が大事です。
みかんは暖かいところを好むため、温暖な地域、そして多くの日光を必要とするため日照時間が長い地域が栽培に適した場所です。
みかん栽培には「 3つの太陽」が必要であると多く言われます。
1つ目は太陽から直接届く光
2つ目は石垣や地面に反射して届く光
3つ目は海から反射して届く光
です。海沿いにみかん畑が多いのはこのためです。
土壌は水はけが良いものが適していると言われています。水はけが悪い土地は木にとって多くの水分を摂取できる居心地のよい環境であり、急いで子孫を残す必要がありません。それゆえ鳥などに食べてもらう為の美味しい果実を実らせなくなってしまうのです。
みかんができるまで
美味しいみかんを作るためには以下のような一年を通した様々な作業が必要です。
収穫後(3月4月)
新たな芽が出る前に必要の無い枝を切り落とす「整枝・ 剪定」をします。
蕾がついたら(5月)
春になったら多くつきすぎた花を取る「摘蕾」をします。
実がついたら(8月)
8月頃にはつきすぎた実を取る「摘果」を行います。実をつけすぎたみかんの木は全体に十分な栄養が行き渡らず美味しいみかんを実らすことが出来ないため、それを防ぐために摘果が必要となります。
↑摘果された若い実(普通は集めずに地面に捨てます)
実が生長してきたら(9月)
9月には木に水分ストレスを与えみかんを甘くさせるよう雨を通さない白いシートを土壌に被せる「マルチシート被覆」をします。
9月下旬頃に仕上げの摘果を行い収穫に備えます。
みかんが熟したら(9月下旬~)
ついに収穫です。傷つかないよう丁寧に収穫します。
↑収穫される河内晩柑
一年を通してやること
追肥…肥料は春、夏、秋に計 3回与えます。
除草…木に栄養が行くように草を刈ります。
防除…病気や害虫を防ぐための薬の散布をする。
多くの果樹は隔年結果といい果実の実りの良い年と悪い年が交互にやってくる特性があり 、みかんも例外ではありません 。 例えば、ある年に美味しいみかんが沢山実ったとしても、翌年は全く実らなくなることがあります。そうなってしまうと農家の収入が安定しなくなってしまったり、味などの品質にばらつきが出てしまいます。そのような事にならないためにも、みかん栽培は 2年で 1サイクルと考えて行うことが大切です。
収穫後
みかんは基本的には収穫後に各農家から農業協同組合(JA)の選果場に持ち込まれ人の目や機械で見た目や大きさ、味の善し悪しで規格外~特秀に分けられます。食用に適したみかんは箱詰めされた後、市場に出荷され、店頭に並び家庭に届けられます。食用に適さないみかんは加工に用いられ、ジュースなどに使われます。
農家によってはJAを通さずに個人で販売、取引、もしくはJA以外の団体を通して出荷することもあります。
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